一昨日行われた神奈川県公立高校入試の理科の問題を見ました。
 今年も大問8問、前半4題はは各分野ごとの小問集。後半4題がそれぞれの分野での実験や観察を通してその結果から考える問題となっていて、これは例年とほぼ変わりがありませんでした。形式はすべて番号による選択式となり、文章やグラフを書かせる問題、計算の数値を直接答えさせる問題もありませんでした。また、選択肢は例年増え続けていて、8択や9択の問題も少なくありませんでした。
 前半の小問集からは、標準的なレベルの問題が多く出題されています。遺伝における潜性純系との掛け合わせ[検定交雑]の問題は、直近の授業で説明した覚えがあります。また、複数の観測点でのゆれはじめの時刻から震央を特定し、初期微動継続時間と地震の揺れの大きさを予想させる問題は、やや難しかったかもしれません。
 後半の大問では、問5の物理分野からの問題がレベルが高かったように思います。特に最後の、電圧、電流、電流を流した時間、金属棒の重さ、斜面の距離、水平面からの高さをすべて文字で表し、これらを使ってエネルギー効率を求めるための式を答えさせる問題は(4択ではありますが)難しかったと思います。選択肢形式でなければ、正答率は限りなく0に近い問題であったでしょう。問6の化学分野の問題も、酸化鉄から鉄を生成する「還元」についての設問ですが、化学反応式のきまりをしっかりと理解していないと正解を選ぶことはできなかったかと思います。問7は植物の蒸散について、問8は地層のでき方についての問題でした。最後の等高線と柱状図を使った問題は、今年の最終の授業で説明したばかりだったので、SHOSHIN生は皆さんできたのではないかと思っています。(榎原)