タイトルは「湯呑みを知っていますか?」という意味ですが…。受験コース6年生の授業で沸騰石の話になり、「素焼き」を説明するときに、茶碗や湯呑みは素焼きした後にうわぐすりをかけてもう一度窯入れをするんだという話をしました。そのとき、事件は起こったのです。「先生、『ゆのみ』って何ですか?」毎年同じような例を話しているのですが、この質問は私にとって人生初の出来事でした。動揺を隠せないまま、「君はお茶を飲まないのか?ご両親は?」と思わず聞き返してしまいました。その返事は、お茶は嫌いなので飲まない。缶入りやペットボトルで数回飲んだことがある。両親は珈琲派だということでした。
 受験には直接関係のないことかもしれませんが、この生徒は本来ならば経験していて当たり前のことを、好き・嫌いということで避けてきたことが一因のような気がします。茶碗は分かってくれたようなので、今回の学習内容には大きな支障はなかったのですが、ちょっとショックな出来事でした。(榎原)