今年度はご縁があって、個人指導に携わる機会が増えました。今までも一年に一人の割合で個人指導クラスを担当していました。主に中学受験クラス卒業のOB・OGが中学生、高校生になってもSHOSHINを頼って通塾してくれていました。中には一般の方を担当したこともありましたが、集団授業とは違う指導の難しさは常々感じていました。それでも、私にとってとても楽しく、刺激のある時間でもありました。
 今年度は今までとは事情が異なり、小学6年生の中学受験生、小学5年生の中学受験を予定している児童を全部で4人も担当しています。スタート当初はその責任の重さに押し潰されそうに感じたこともありましたが、何とか11月まで来ることができました。もちろん、結果はこれからなのでそのプレッシャーは更に増すことになりますが、的確な指導を心掛けながら進んでいくしかないと思っています。
 さて、私の個人指導の原点は大学2年生のSHOSHINでのアルバイト時代に遡ります。当時は家庭教師と呼んでいましたが、先方のお宅にお邪魔して2時間ほど勉強を見て、お暇するというのが基本スタイルでした。担当したお子さんは中学受験を目指す6年生の男の子でしたが、私は中学受験の経験もなければ、担当が5月か6月頃の遅めのスタートだったので、今から考えれば担当を承知したことはかなり無謀で無責任だったかもしれません。それでも、自分なりに勉強し、責任をしっかり果たさなければいけないという思いで全力を尽くしました。それこそ大学の履修した授業以上に熱を入れて頑張ったと思います。
 私にとってラッキーだったのは、担当したお子さんがとても素直で感じがよかったこと、ご家庭がとても協力的だったことなど、環境にはとても恵まれていました。そして、私も大学生で若かったし、担当した児童との年令差もさほどなく、一人っ子ということもあり「いいお兄さん」的存在となり、よく懐いてくれたことも運が良かったのかもしれません。更に、お隣が私の中学時代の同級生で、担当者のいとこということもあり、晩ご飯を一緒にご馳走になることも多かったので、私にとっていつの間にか居心地の良い空間に変わっていきました。受験結果は第一志望校合格は叶いませんでしたが、希望した学校には合格できましたので、最低限の責任は果たせ、ご家庭からも喜んでいただけたので、私も感じたことのない安堵感を覚えたことを今でもはっきり記憶しています。集団授業だろうが個人指導だろうがその責任の重さには変わりはありませんが、その責任の重さを感じながらよくここまで学習塾講師をやってこられたなと不思議に思います。その原動力はやはり子どもたちに勉強を教えるということが本当に好きなんだということなのでしょう。
 本日も個人指導クラスが2つ控えていますが、初心に戻ってしっかり担当を全うしなければいけないと記事を書きながらそのような気持ちになりました。(二宮)