真面目な生徒によくありがちなことなのですが、宿題を出せば必ず期日までに提出をして、授業毎の各種小テストでは毎回高得点を挙げるまさに模範的な生徒と言えます。ですが模擬テストの結果や学校の定期テストでは今ひとつ実力を発揮できないそんな生徒がいるのです。そんな生徒の特徴として得意、不得意の教科が偏ることがなく、どの科目でも平たく力が発揮できていないという共通点があるように思われます。
真面目にやっているのに結果が伴わない事ほど辛いものはありません。ここで問題になることは、作業の質だと思うのです。「宿題は期限までに終わらせること」これは成績評価の一翼を担う事なので重要です。ですが「消化」に重きを置いては実りは期待できません。要は、「終わらせる為の作業」ではなくて「自分のものにする為の作業」で無くてはならないのです。
生徒たちに事ある毎に伝えているのは「これがテストに出たら一人で解けるの?」という問です。テストで答えられるようになることが一番の目標ではありませんが、その目標の入り口には成り得る問いだとは思います。大切なのは身に付けること自分の中に落とし込むことです。それを生徒たちに具体的に分かってもらうために上記の問いを発するのです。その都度響く生徒もいれば、全く響かない生徒もいます。ですが、どのタイミングで届くかは分かりません。私としては発信あるのみと問いを発し続けるしかありません。 (吉川)