昨年度の私立中学入試問題の分析をしています。大問の数が大きく変わる学校はありませんが、いくつかの学校で共通していたのが、説明的文章として複数名の対談を採用していました。一つのテーマについて複数名が意見を述べる形式のもので、問題を解く生徒によっては読みづらさがあったかもしれません。以前もそういった問題が出題されたことがありましたが、出典こそ違えど複数校で重なっているというのは留意しておく必要があるかもしれません。
出題作品の重なりもありました。「クジラのおなかからプラスチック」(保坂直紀)は近隣校の二校で採用されていました。作品は違いましたが、森絵都や佐倉統、原田マハ、重松清などは今年も複数校で出題がありました。青谷真未「水野瀬高校放送部の四つの声」はサレジオのAで出題されましたが、神奈川県の公立高校入試問題(国語)でも出題がされていました。
作品のテーマは説明的文章・文学的文章ともに時事を反映した「コロナ」「リモート」「マイクロプラスチック」「LINE」などが多かったような気がします。また、海外の文学作品を扱った学校も例年よりも多かったような気がします。
詳細については「親子の講座Ⅱ部」でご報告できればと思います。(吉川)