今年度は新学習指導要領に変わって、初めての入試になりました。これまでも指導要領が変わると入試問題の傾向に変化が観られましたが、今年度も大きな変化がありました。「記述形式の解答」が減ったことです。社会でみると”すべて選択問題(すべてマークシート)”になりました。英語でも英作文は1題残ったものの、単語を書かせる問題が完全になくなりました。

問題構成をみると、社会は問1世界地理、問2日本地理、問3近世までの歴史、問4近代以降の歴史、問5経済・国際、問6政治、問7融合問題で従来通りの構成でした。小問の変化を挙げると、これまで神奈川の特徴であった時差計算問題がなくなりました。資料を読み取り問題は約20点分の配点、正誤問題で文章が2題から3題に増えた結果、選択肢が4つから8つに増えました。「両方できて正解」といった問題がなくなりました。昨年度の社会の問題レベルと比べると今年度は従来の難度に戻ったように思います。

次に英語ですが、問題構成は従来と大きな変化はなくリスニング問題(9分56秒)、文法問題(単語を含む)が3題、英作文問題が1題、読解問題が3題となりました。小問の変化では、先に述べたように、単語を書かせる問題がなくなりましたが、配点の変化はありませんでした。今回の学習要領で新しく学習した原形不定詞(make、help)や現在完了進行形、仮定法過去の出題も見られました。
~the Kamome Clean Project made more people learn about the problem her city had. 

~the booklet will help the elementary school students understand how to do the dance.

I have been reading this book since 10 o’clock this morning.

But I wish I were better at playing it.

今年度の傾向をみると、単語は発信語彙よりも受容語彙(聞いてわかる、読んでわかる単語)にウエイトがおかれるようになります。従って今後も単語を書かせる問題の復活はないでしょう。配点をみても読解問題で40点分。長文を読み取る力は今後も大きな得点源となります。(青山)