コロナウィルスが流行し始めて2年になります。それに伴って世の中の色々なことが変わり始めています。その中で職業上気になったのが、高校入試についてです。私立高校の併願においては書類選考を採用する学校が大分増えています。出願から合格に至るまで一度も学校に足を運ばなくても受験を完了することができます。これが良いことなのかどうかは別にして、時勢に合わせた対応と見ることができます。この流れに異論を差し挟む人は少ないことでしょう。一方で、公立高校の入試に関して、昨年も今年も面接は行われましたし、もちろん書類選考はありません。ただし、出願は郵送になり、合格発表もネットで発表となりました。この点が私的にはコロナの終息後も採用してもいいと思うことです。
合格発表という大きくメンタルに作用する問題を事前の準備なしに対峙しなければならないといのは大変に過酷なことであります。また学校毎に受験生が示し合わせて一緒に合格発表を見に行くというのも、その後考えられる合格者、不合格者の懸隔を目の当たりにする可能性を考えれば避けるべきであると思われます。「いやいや、それが人生だ。そうい側面が人を成長させるのだ。」という意見も世の中にはあるでしょう。ですが、それは一人で噛みしめても十分に人生の糧となることです。五人で合格発表を見に行って、一人だけ不合格だった場合と一人で合格発表を見に行って不合格であった場合ではおよそその心労の幅は違ってくるはずです。
合格できなかったことが悪いことではありません。捲土重来を期すといったように、よりその人を強くする大きな試金石にもなり得るものです。ですが、それを純粋な自分の成長の材料とするか、必要以上に自分を傷つける材料とするかは環境が大きく関わってくると思います。であるのであれば、少しでも良い環境を整えられるよう大人達が子ども達に配慮するべきなのではないでしょうか。ネットでの合格発表を今後も続けて欲しいと思います。(吉川)