今週は中学受験コース6年生のご父母との面談期間となっています。早速、昨日からその面談が始まっており、今までの合不合判定テストの結果と過去の父母面談の内容を元に考えられる志望校の絞り込みや調整をさせていただいています。
一方で、当該者である6年受験生達は明日から12月に入るこの時期ですから、さすがにいい顔つきになってきました。残り2ヶ月でどこまで追い込むことができ、どれだけ自信をつけて本番に臨めるかが勝負のポイントになります。
中学入試に限ったことではありませんが、一般的な試験では基本的に実力がなければ合格可能性は低くなります。その中で中学入試は特殊だと感じます。12歳というまだ人生経験が浅い子どもたちが挑む厳しい戦いです。メンタルの部分で合否に大きく影響してしまうことがあるのも事実で、実はそこが合否の大きな分かれ道だと感じています。国語で思うように文章に入り込めず、いつも通りの力が出し切れたかどうか不安になったとか、算数や理科で苦手分野がたくさん出てしまい、焦りから気持ちを落ち着かせてテストを受けることができなかったとか、周りの子ども達を見るととても頭がよさそうに見えて、気持ちの部分で負けてしまい、普段通りの力を出すことができなかったなどよく耳にする話です。
つまり、中学入試はいかに平常心を保った状態でテストを受けることができるかどうかにかかっているといってよいでしょう。石橋をたたいて渡るという性格の児童もいますが、基本的に小学生はポジティブ思考が強く、それ故、思うように事が進まなかったときの打たれ弱さを露呈してしまいがちです。中学入試で逆転が起こりやすい所以もそのあたりにあると思います。ですから、過去問題を使ってしっかり準備し、時間配分や問題の傾向を頭に入れておくことが必要です。このパターンの問題は時間がかかるから後に回そうとか、苦手単元が出ていてもこれを落としても他で得点できれば大丈夫と自分に言い聞かせることができるかなど機転を利かせ、心に余裕を持たせることができる生徒がきっと合格を勝ち取れるのだと思います。もちろん簡単なことではありませんし、ここが中学入試の難しいところです。2月1日の初日に第一志望校に臨まなければいけない場合もあるので、その場合は仕方がありませんが、なるべく早い段階で一校でも合格校を勝ち取っておくということは、残りの入試日程でより平常心に近い状態で入試の臨むことのできる最大の戦略だと思います。戦いに臨むに当たって戦略も勝負に勝つための大きな要因です。父母面談ではご家庭の考えをしっかり伺った上で、より良い入試日程を提示し、多角的な面でアドバイスすることができればと考えています。(二宮)