分散登校が始まって3週目に突入しました。3クラス編成から2クラス編成へ変わり、学校での学習時間も少しずつ増えてきました。先週、気になっていた学校での様子、授業内容について生徒に聞いてみました。すると、案の定、不安な内容を耳にしてしまいました。某中学校では、数学は中学2年生の積み残し内容を行っているとのことでした。中3の6月だというのに未だ中3内容に入れていない訳です。
神奈川県の公立高校入試の数学では、中1内容、中2内容が20%強ずつ、中3内容が60%弱の割合で出題されます。式の展開、因数分解、平方根、2次方程式、2次関数、相似な図形、円の性質、三平方の定理と重要単元が目白押しです。SHOSHINの授業では本日から第3章「2次方程式」に入りますが、最後の二ヶ月を総合力アップに充てる時間と考えると決して余裕がある訳ではありません。果たして夏休みなどを短縮するだけでこれらすべての内容を終わらせることが果たしてできるのか疑問が残るところです。
神奈川県では未発表ですが、先日、都立高校入試の出題範囲が発表されました。国語では中3の漢字が、英語では関係代名詞が、そして数学では三平方の定理が出題範囲から除外されることが決まりました。これらの単元を全くやらないということではなさそうですが、それにしてもどれも大切な内容なので、果たしてこれで良いのかと思ってしまいます。
高校入試の数学で三平方の定理は大きな柱の一つです。それが範囲外となると出題できる問題もレベルも下がりそうで、どうなってしまうのか心配です。もちろん、他の部分で補うことはできますが、平面図形でも空間図形でも三平方の定理が使えないとなると面白みの欠ける問題になってしまいそうです。私立は別としても、指導要領が影響する最難関校の一つである国立東京学芸大附属の入試問題とかどうなってしまうのでしょう。より思考力が問われる出題が増えることが予想され、このような対策を今まで以上に意識した準備が必要になります。
高校入試に限らず、中学入試でも大学入試でも不安部分が残されており、受験生のことを考えると気の毒に思えてなりません。コロナ世代と揶揄されないように生徒達のために私達のできることは精一杯やっていってあげなければいけないと感じています。(二宮)