1月2日の6年受験対象の正月特訓を担当しました。この日、生徒たちには文学的文章と説明的文章の二つ文章を解いてもらいました。40分以内に解くという制限を設けて解いてもらいましたが、ほとんどの生徒たちが30分程で解き終えてくれました。その後解説と答え合わせを行ったのですが、全問正解する生徒もいれば1、2問程度の間違えの生徒がほとんどで、総評としては大変よくできているといったところです。彼らに解いてもらったのは公立の高校入試問題の過去問です。
同じものを現中学3年生にも解いてもらいましたが、結果から言えば6年生たちのほうがよくできていました。この違いは何なのか考えてみると、明らかに経験の差であると思います。中学生3年生と小学6年生の間には3歳という年齢差があります。普通は3年余分に年を取っていれば知識や社会性などを重ね年少者よりも広範な世界を有していると判断ができます。それは確かに間違いではありません。特に社会性という面では倫理観や道徳観など小学生のそれとは大きく違っていると言えます。ですが、自分のレベルよりも高い文章を読んで設問に答えるという訓練自体は圧倒的に6年受験科の生徒の方が積んでいると言えます。国語の成績で5を取っている中学生が模試での成績は今ひとつ奮っていないのはそういう事情があるのではないかと思います。
受験に関してだけというわけではないのがこの読解力、理解力です。早い時期からその術を身に付ければその後の生き方にも大きな影響を及ぼすことは想像に難くありません。能力には個人差がありますが、こういった経験を積む機会は多すぎるということはないのではないでしょうか。 吉川