1980年に30万人を超えた藤沢市の人口は今年5月時点で44万人に。コロナ禍でさらに移住者が増え、県内では横浜市・川崎市・相模原市の3政令都市に次ぐ4位になっています。一方、13ある地区をみると、『湘南ブランド』で名高い鵠沼など海に近いエリアや藤沢、湘南台など利便性の高い地域の世帯増が顕著になっています。そんな折、タウン誌で興味深い記事を見つけました。『藤沢市立小中学校 統合や学区の見直し』という表題です

記事では、市の教育委員会が少子化や施設の老朽化などを念頭に学校規模の適正化を図るため、基本的な考え方をまとめた素案を作成したということです。市内の小学生・中学生の人口推計は今後数年は横ばいで、その後徐々に減り2055年には今年度比で16%~19%減少。将来的には通学区域の見直しや学校間の統合、小中一貫型学校の設置なども視野に検討を進めていくようです。国のガイドラインなどを踏まえ、学校規模の目安となる基準を設定。小中学校ともに12〜24学級を「適正規模」とし、31学級以上の過大規模校と11学級以下の小規模校の解消を課題としました。

過大規模校には、35学級ある辻堂小と鵠洋小が。小規模校には、11学級の中里小、10学級の秋葉台中・長後中、9学級の大清水中があります。また小規模校とはなりませんが、大清水小・俣野小・御所見中など12学級の学校が5校あります。市内にある中学校全19校の児童数をみても、上位校と下位校には大きな差があります。下位校には大清水中(19位-290人)、長後中(18位-355人)、秋葉台中(17位ー378人)、御所見中(16位-410人)が、上位校には鵠沼中(1位-806人)、湘洋中(2位ー791人)、六会中(3位-764人)、滝の沢中・藤沢第一中(4位ー707人)が並んでいます。

記事では、過大規模校・小規模校の対応として『通学区域の見直し』を行うほかに、
●小学校については隣接する学校間の距離が1Km以内で将来的にいずれかの学校が適正規模を下回る場合、『統合』を検討する。
●隣接する小中学校間の距離が概ね1Km以内で、教育効果や地域課題の解決などが期待できる場合、施設一体型を基本とする『小中一貫教育化』を検討する。
これに因れば、将来的に中里小と御所見小、小糸小と大庭小が『統合』、秋葉台小と秋葉台中・富士見台小と長後中・大清水小と大清水中などが『小中一貫教育化』の候補として検討されることもあり得るかもしれません。(青山)