夏休みの講習会が始まりました。朝の質問室から午後の正規の授業まで中学生は長ければ十二時間も塾にいることになります。もちろん塾に来てさえいればいいというものではありません。短時間でも集中して学習できればそれに超したことありません。それが出来なければ、十二時間のうちの集中できる時間を集めて延べ一時間でも勉強ができればよしということなるのかもしれません。
 近年は昔ほど学校の宿題に煩雑さがないようで、夏休みに入った早い段階でどの生徒に聞いても、もう終わっているとか後は自由課題だけだとか言った感想を返されます。もちろん生徒の性格的な部分も多々ありますが、そもそもの宿題の量が減っていることもその一因と言えそうです。
 夏休みに宿題が出ないのことは生徒たちにとっては歓迎すべきことなのかもしれませんが、教える側の人間からみれば不安でもあります。自ら学習計画や目標を立て、自主学習のペースを確立できる生徒が果たしてどれほどいることでしょう。それが受験学年であれば未だしも、それ以外の学年をやといったところです。
 だから塾に行かせよとかそういうことではなく、学校や文科省のレベルでもっと積極的な働き掛けが必要なのでは無いかと近年熟々感じています。(吉川)