神奈川県教育委員会は、令和3年度の神奈川県公立高等学校入学者選抜 学力検査の結果を公表しました。

そいれによると、SHOSHINのスタッフで入試問題を分析した結果と、ほぼ同じような傾向が見られました。やはり社会科が大幅に易化しました。31年度入試に比べ、平均点で約30点易しくなっています。社会科の得点分布を見ても91~99点の割合が20.6%、100点の割合も5.7%となり合わせると26.3%に達していることがわかります。このことは受検生の4人に1人は90点以上得点したという見方ができます。
令和4年度の入試では、この反動で教科によって大きなより戻しが起きることも十分に考えられます。教科にもよりますが入試問題のレベルとしては一昨年度のものを参考にするのがよさそうです。

また3年度入試では「記述式問題での採点ミス」が発覚しました。調査によると31年度・2年度を含め9校11件もあったという発表がされました。いずれも合否判定の分岐点付近の得点ではなかったため、合否結果への影響はなかったそうですが、なんともお粗末な結果です。過去にも採点ミスがあり現在のマークシート方式を導入したのですが、体質は変わっていなかったようです。精一杯努力を続けてきた受検生が気の毒です。県教委の改善策には「検査問題の質を確保しつつ、より一層採点誤りを起こしにくい問題となるよう作問を工夫」と記されています。このことから英語の英作文などでは、字数制限や語句の指定といった条件が今以上に増えることが考えられます。国語でも記述式の設問の減少や字数の制限が増えることが想像できます。県教委には東京都や他府県の入試問題を参考にしてもらい、より良い作問を期待します。(青山)

共通選抜(全日制の課程)の合格者の教科別平均点  ※3年度←2年度←31年度
英語  54.6 ←49.4    ←49.8
国語  65.7 ←69.1  ←59.1
数学  58.2 ←55.7  ←50.3
理科  50.1 ←55.9  ←61.3
社会  72.6 ←58.2  ←42.5
5科301.2 ←288.3 ←263.0