令和2年度公立高校入試理科分析
【出題内容と配点】
問1 物理分野雑問形式
(ア)力学的エネルギー[3点]
(イ)電流と磁界[3点]
(ウ)ばねと力[3点]

問2 化学分野雑問形式
(ア)気体の密度[3点]
(イ)混合物の分離[3点]
(ウ)還元の利用[3点]

問3 生物分野雑問形式
(ア)植物の生殖と遺伝子[3点]
(イ)セキツイ動物の分類[3点]
(ウ)花のつくりとはたらき[3点]

問4 地学分野雑問形式
(ア)前線の断面図[3点]
(イ)雲のでき方[3点]
(ウ)プレートの移動と地形[3点]

問5 音の性質[16点]

問6 水溶液と電流[16点]

問7 刺激と反応[16点]

問8 天体の動き[16点]

例年通り、前半の大問4つは各分野からの雑問形式の出題、後半4問が1つの単元からの実験や観察を中心とした問題となっていて、全体の構成は変わりがありませんでした。内容的には、前半の雑問形式の中にやや難しいと思われる問題がありましたが、急激な難化があってから昨年・今年と、緩やかに易化の傾向にあると思います。特に後半の4題については、相変わらず設定の説明が長く、文字数の多い問題ではありますが、内容的には平易なものが多かったと思います。解答にたどり着くまでの手数がそれほど多くかからない問題が多かったように思います。グラフを描かせる問題はなく、記述も「塩素が水に溶けやすい」の1問のみ。計算を使って解く問題が他に数問出題されただけで、その他はすべて選択肢から選ぶ問題でした。一昨年、昨年見られた、複数の選択肢を選ばせる問題もありませんでした。「難しくなる」という噂もあり、入念に準備した受験生にはやや「拍子抜け」の感があったかもしれません。グラフや記述を増やして、思考力や総合力を判断すると言っていた数年前の意気込みはどこへやら、ここ2年は、とにかく採点のしやすさ(ミスなく採点できること)に配慮されている問題であるという見方は、皮肉な見方でしょうか?
学年別の配点は、中1内容から31点、中2内容から31点、中3内容から38点とほぼ均等になるように配慮されていると思います。《文責:榎原》