興味深い反応

今春小学1年生となった新プラス生の生徒たちと一緒にDVDを観る機会がありました。タイトルは「にほん昔話」で1枚のDVDに三話が収められています。この日鑑賞したのはまず「桃太郎」そして「カチカチ山」最後に「河童の雨乞い」の三話なのですが、それぞれのお話に対する生徒たちの反応が私には大変興味深いものでした。
 「桃太郎」では上流から桃が流れてくる場面から生徒たちの反応は上々で、鬼ヶ島での戦闘シーンでは喝采を贈るほどの盛り上がりを見せました。この話自体はポピュラーなもので、生徒たちも事前に読み聞きしたことがあったというのがこの反応に繋がったと考えられました。続く「カチカチ山」ではこちらもメジャーな話ではありますが、いたずら狸におばあさんが殺されてしまうというシリアスな内容はこの年の生徒には少し重たいようで、最後にうさぎがおばあさんの敵を討った場面でもどこかしんみりとして「桃太郎」ほどの盛り上がりは見せませんでした。最後の「河童の雨乞い」はあまり知られていないお話であることと映像自体が全体として暗く、鑑賞途中で飽きてしまう生徒もいたようです。この要因には前記以外に言葉の問題が含まれているように思います。「雨乞い」とは「雨が降らないことの問題点」とは容易には理解しがたい事柄です。
 しかし今まで散々悪さをしてきた河童が村人のために「雨乞い」をすることになるその心境の変化はまさに道徳心と結びついています。それがはっきりと理解できなくても、最後に雨乞いを終え命尽きた河童のために村人たちが供養している姿には目を引きつけられていました。手段は違っていてもこのような経験を経て彼らは自分の持っている世界を広げていくのでしょう。傍らでそれを見ていた私も貴重な体験をしたように思いました。