音読ができますか

 国語の授業では生徒に音読してもらうことが多々あります。スラスラと音読する生徒もいれば、つっかえつっかえ音読をする生徒もいます。当然のことながら前者の生徒のほうが後者の生徒よりも文章理解が進んでいることが多いのですが、この違いはどこから生じてくるのでしょうか。
 音読上手な生徒は語彙が豊富であると言えます。言葉としての認識が足りているので、自然と文節で区切ることができたり、助詞の「は」「を」「が」「へ」の役割を理解できたりするのではないでしょうか。一方音読が苦手な生徒は文章そのものを五十音の不規則な羅列ととらえてしまい音として発音が音読であると認識してしまっているのではないでしょうか。従って文章を通読しても理解は得られない。通読後に残るのはただ文字を発声したという事実のみです。これをいくら繰り返したところで全く意味を成しません。
 音読に必要なものは語彙です。もちろん年少期には誰もが十分な語彙を有しているわけではありません。ですが、今持っている語彙から外れたものを目にしたときに違和感であったり、新しい語彙の可能性に気づくことが大切です。こういった感覚を身につけて行けるかどうかは環境が大きな要因を占めているような気がします。
 子どもたちが何に刺激を受けるのかは分かりません。ですが、その取り巻きである大人たちがそのきかっけを送り続ける努力を怠ってはいけません。子どもの国語嫌いは子ども自身だけの問題では無いのかもそれません。