Daily Archives: 2018年12月4日

算数・数学の必要性

 数学を長年教えていると、特に数学が苦手な生徒から「先生、何故、数学を勉強しなければいけないの?だって、将来、数学なんて使わないし。」と投げやりな質問をされることがあります。
 確かに、日常の生活で、頻繁に三角関数を使ったり、微分・積分やベクトルを意識して生活している訳ではありませんから、このような質問をしてくる生徒の言い分もわからないでもありません。しかし、算数や数学を勉強することがとても大切であることは間違いありません。例えば、算数や数学の問題を解くにあたり、問題文をしっかり読み、与えられた条件などを把握しながら、どのような解き方で攻めればよいかを考えます。式が立てられたら、分配法則などの計算のきまりが利用できないかなどを考え、しっかりと計算します。自分の考えで出した答えが正解でなければ、何が違っていたのかを繰り返し考え直します。仮に正解に辿り着いたとしても、他の解法がないか、もう少しスマートに解くことができないかを考える場合もあります。このようなことを繰り返すことにより、論理的な文章を正確に理解する力がついたり、きちんとした筋道で考えた上で正しい判断や選択ができるようになります。すなわち、論理的思考力や問題解決能力を高められることに繋がる訳です。これは、将来、理系の大学に進学したり,IT関係に就職したりする人だけが必要な能力ではなく、普通に生活していく上でとても重要なものだと考えることができます。
 先日目にした新聞では「文系学生も数学を」という記事が掲載されていました。また、数ヶ月前にも、早稲田大学が現在の高校1年生が対象となる入試から、政治経済学部、国際教養学部、スポーツ科学部の一般入試において、大学入学共通テストを全受験生に課すという発表を行いました。つまり、数Ⅰ・数Aが必須となることを意味し、これにより、他大学でも同様の動きが起これば、受験生の動向に変化が出たり、入試難度が変わってくる可能性もあるので、大きな波紋が広がっています。
 このように一部の文系学部で数学が必須となるということが大学入試改革の流れで騒がれていますが、そもそも就職時のことを考えてみれば、公務員を目指す方は国家試験を受けなければならず、そこでは数学が必須です。民間企業の筆記試験やウェブテストでも数学の力は試されます。もちろん、すべての職業で数学の力が試されるわけではありませんが、ここまで世の中にAIが浸透してきている現実を鑑みても、今まで以上に数学の力が必要になってくることは必然です。もちろん、論理的思考力だけでなく、創造力だったり、プレゼンテーション能力だったり、コミュニケーション能力だったりと様々な力が必要とされる時代で、今まで以上に大変な世の中になってきました。
 このような中で、一私塾の講師として、算数、数学の面白さ、大切さを伝え、楽しみながら学習できる環境を作っていければと改めて感じました。