Daily Archives: 2017年8月2日

人間にとってのAI(人工知能)とは

 森村学園中学の社会科入試問題には、受験生に考えてもらいたい社会的な事象を題材にあげた問題が毎年出題されています。一昨年度は、インドネシアで小さな子どもたちがタバコを吸う事例を、昨年度は熊本県水俣市で起こった水俣病の弊害を扱っていました。そして今年度は、最近とみに注目されてきたAI(人工知能)についての出題でした。
 現小学6年生が大学を卒業して社会人となるころには、多くの仕事がAIに取って代わられていることが予想され、そのことが人間にとって良いことなのか、そうでないことなのかを受験生に考えてもらおうとするものでした。現に、囲碁や将棋の世界ではプロの棋士がAIとの戦いに敗れており、現実の世界でもお掃除ロボットや、会話が出来るスマホなど、既に実用化されたものが数多く存在します。いま、最も注目されているものとして、自動運転車があります。
 この森村学園中学の入試問題を7月22日に行われた親と子の私立中学受験講座第Ⅱ部で紹介し、参加した生徒たちにも考えてもらいました。

 ちょうど、その日の夜、NHKスペシャルでAIが特集されていました。NHKの超大型コンピュータに50兆を超えるデータをインプットし、その分析結果からこれからの日本を読み取ろうとする試みでした。その結果、次のような提言が為されたそうです。
 ・健康になりたければ病院を減らせ
 ・少子化を食い止めるには結婚よりもクルマを買え
 ・男の人生のカギは女子中学生のポッチャリ度
 ・40代ひとり暮らしが日本を滅ぼす
 なぜそうなのか、その理由をAIは示してくれません。それを考えるのは人間の役目と言うことで、何人かのゲストが意見を交わしていました。

 人工知能どころか、知能そのものが極めて不足していて、ガラケーすらまともに使い切れない機械音痴である私のようなものがAIを語っても、ヤクルトファンが東京音頭と間違って六甲おろしを歌うようなもので、まったくサマになりません。それでも社会科の教師として、多少なりともAIのことを知るべく、ささやかながら、知識を習得しようとしているところです。
 NHKスペシャルのAIの提言についても、なぜそうなのか、をゲストの「男のような女なのか、女のような男なのかよく分からないものすごく太った人」と共にテレビの前で考えました。
 人間の行動の下部構造には経済があると私は思っています。先の提言も、結局は経済が潤えば、つまり家計が豊かになれば解決することなのではと考えましたが、はて、どうでしょうか。

 森村学園中学のAIについての入試問題は、6つの小問から構成されており、最後の問6は、次のような問題でした。
 「この文章のとおり、AIは今後も進化していくと考えられます。しかし一方で、人間だからこそできる仕事や役割はなくならないと思われます。それは何だとあなたは考えますか。その理由を明らかにしながらあなたの考えを述べなさい。」
 あなたはどう考えますか? 

 色々な社会事象について考えてみるのは楽しいことです。そして、興味あることがらについては自分で調べ、人の意見に耳を傾け、考えを深めていくことは大切なことであり、将来かならずどこかで役に立つものと思います。